Black Water Dive Japanese - Ryo Minemizu - Photography
Black Water Dive

Black Water Dive® (in Japanese)

Black Water Dive

ブラックウォーターダイブ®はナイトダイビングの一種です。潮、時間、場所を考慮しながら、夜の海底に高演色の水中ライトを設置します。現れる生物は主に稚魚や幼魚です。すべてが魅力的です。昼間や通常のナイトダイビングでは見られません。それはあなたのはじめての経験になります。 「BWD」は多くの水中ライトを使用していますが、その目的は水中を明るく無制限に照らすことではありません。各光の明るさは、最大1500ルーメンに制限されています。これは、一般的に使用されている水中ライトとほぼ同じ明るさです。なぜ水中ライトをたくさん使うのですか?これは程よい光の空間を作り出すためのものです。生物の走光性は光の強さとは無関係です。つまり、たとえそれが強い光でないとしても、生物は十分に集まるでしょう。もちろん、遠洋性のイカを集めるつもりなら、光を強くする必要があります。生物は浮遊期を終え、海岸に近づくためにその地域に来ています。私たちはそれを見つけるのを容易にするために、最低限の明るさしか必要としません。実際、彼らはその光がなくてもそこに来ています。

*"BWD" は Black Water Dive®の略です。
 *Black Water Dive® は 峯水亮の登録商標です。

こちらが Black Water Dive®のウエブサイトです。
http://www.blackwaterdive.net

History ”歴史”

私がこれらの一般的ではない生き物について興味を抱いたのは、1990年頃のことです。水中写真集として初めて購入したChristopher Newbertの写真集”within a Rainbowed Sea”には、美しいサンゴ礁の風景や生物がたくさん紹介されていましたが、中でも私が一番興味を抱いたのが、金色に輝くタコや赤い胸鰭を持つイソギンポの稚魚でした。どれも、体のほとんどがスケルトンな生物たちです。いずれも真っ黒な背景であったことから、夜の海で撮影されたことを理解しました。私は当時、日本の伊豆半島でダイビングガイドをしていましたので、夜の海に潜っては、その写真集にあるようなスケルトンな生物に出会えないだろうかを試しました。当時はまだ、水中ライトと言えば単1電池4本を入れる、東芝製のハロゲンライトしかない時代でした。

たった1本の東芝ライトを海底から上向きに置いて何回か試していたある時、ライトの前に細長いシャコの幼生が沢山集まって来たのです。当時はまだカメラと言えばフィルムの時代でしたし、その予測不可能に動き回るシャコの幼生を、まともな写真としては写すことはとてもできませんでしたが、初めて見た生き物に大興奮しました。その後もこっそりとほぼ毎回試すうちに、チョウチョウオ類のトリクチス期稚魚や、カクレウオの稚魚(その当時はアナゴの稚魚だと思っていた)なども発見することができたのです。そう、決して明るくなかった東芝ライトでもちゃんと集魚効果はありました。時代は移り変わり、徐々に水中ライトも新しいタイプのものが出てきました。画期的だったのはアポロ社が制作した鉛バッテリータイプの水中ライトでした(まだハロゲン)。東芝ライトよりはるかに明るくて、バッテリーが大容量でしたので、長時間の明るい状態を保つことができました。そして、HIDバルブを使用した水中ライトが登場して、私はUnderwaterKinetics 社製のCANNON100ライトを購入して試しました。これは12.5 watt HID bulb / 450 lumen のライトで当時としてはかなり明るい画期的なライトでしたし、これからは水中ライトの世界にも、HIDの時代が来るのだろうと思っていました。HIDライトを使うと、プランクトンの集まる量も増えましたが、点灯は不安定な時がありそれはHIDの弱点でした。その後もいくつかの新しいHIDライトが発売されましたが、どれも満足できるものはありませんでした。

まもなくしてLEDの水中ライトの時代がやってきました。安定した点灯、HIDライトに比べてはるかに小型でありながら、明るさも劣りません。すぐに私はFisheye社が発売したFIX LED 1000 DXを購入し、その後FIX LED 1500 DXに買い替え、明るければ明るいほど効果が上がると思っていた私は、その後さらにFIX AQUAVOLT 7000を買い足しました。AQUAVOLT 7000は当時最大の7000 lumenもの明るさを誇り、明るさを70%に抑えた4900 lumen では2時間以上の安定した点灯が可能でした。効果はもちろんありました。初めて見るナンヨウホタルイカやスルメイカの大群、各種の甲殻類の幼生など、当時は潜るたびに新しい遭遇ばかり続きました。しかしそのあと私は現在も使っているRGBlueライトに巡り合うのです。

Phototaxis and favorite color ”走光性と好みの色”

ある日、私はRGBlueというLEDライトを試用する機会を得ました。RGBlueはその物の本来の色を忠実に再現するために、高演色性にこだわって作られた水中LEDライトです。当初私はそれをビデオ撮影用のライトとして使おうと考えていました。しかしその前に、私は3つのライトを海底に均等に置いて比較することにしました。夜の海にFIX AQUAVOLT 7000(6,500-8,000K)とRGBlue System02 (5000K / Ra80) RGBlue System02 Premium Color (4200K / Ra95)ライトを同時に持っていき、それぞれを点灯させてみることにしたのです。FIX AQUAVOLT 7000は70%の4900 lumenで点灯しました。RGBlue System02は4段階中下から2番目の明るさの1000 lumenで点灯しました。RGBlue System02 Premium Colorは4段階中下から2番目の明るさの900 lumenで点灯しました。2種類のRGBlueは、AQUAVOLT 7000に比べてはるかに暗い状態です。しかし、その違いは比較的すぐに表れました。なんと、明らかにAQUAVOLT 7000より暗いはずのRGBlueライトのほうが、たくさんの生き物たちが集まってきていました。そして、AQUAVOLT 7000に寄ってきた生き物もすぐにRGBlueライトのほうに吸い寄せられていきました。その結果、「光が明るければ明るいほど生き物が集まる」という考えは間違っていることが明らかになりました。それは日を変えて何度試しても同じ結果でした。RGBlue同士でも、集まる生き物の傾向に若干の違いがあり、それは構成される色に関係していることは明らかでした。結果的に、生き物は人工的な光よりもより自然に近い光を好んで集まっているのです。そういう意味でも、RGBlueは生物にとって優れたライトです。

Environmental considerations ”環境への配慮"

ブラックウォーターダイブ®では、ライトの明るさを最大でも1500 lm以下に抑える事と、高演色のライトを使用する事を心がけています。それ以外には、連日にわたって同じ場所で開催しないという独自のルールを設けています。具体的には、例えば4日間の連続したブラックウォーターダイブ®を行う場合は、潜るポイントを4つ用意する必要があります。これは、同じ場所で連続して行わないようにするために不可欠です。また、以前と同じ場所で行う場合は、早くても1週間以上は空けてからしか行くことができません。また、このように2週続けて同じ場所で行った場合は、次に同じ場所で行えるのは8週間後になります。最後が5月だった場合は、次は8週間後の7月です。さらに、1年のうちで同じ場所で開催できるのは、トータル7日までと決めています。これは、ライトを同じ場所に設置することによって起きうる捕食魚の定着を回避するための配慮です。これらはすべて過去20年間の経験と事例に基づいて定めた独自のルールです。


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